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愛媛大学大学院医学系研究科感覚皮膚医学
橋本 公二
4月18日から京都で行われた第107回日本皮膚科学会総会中に開催された新理事会で私が理事長に選出され,大変光栄に思うと同時にその重責をひしひしと感じております.これからの2年間,飯島正文副理事長,各理事とともに,日本皮膚科学会の運営に取り組んでいくことになります.よろしく,お願い致します.
日本皮膚科学会は明治33年(1900年)東京帝国大学土肥慶蔵教授の提唱により創立され,以来,我が国における皮膚科学の中心としてその発展に貢献して参りました.現在では,国の内外に広く開かれた学会として,単に皮膚科学の進展に寄与するのみでなく,広く国民に対して,皮膚疾患に関する正しい知識の啓発につとめております.皮膚科学の進歩を促進すると同時にその成果を広く社会に還元することこそが,日本皮膚科学会の役割であると考えられます.
法令改正により,従来の社団法人が公益社団法人と一般社団法人に移行することが決定しております.医学関連の学会がどのような形で移行するのか検討中でありますが,公益社団法人に移行する可能性が高いと考えられます.日本皮膚科学会も一般社会に開かれた学会を目指しており,当然公益社団法人化を検討すべきであると考えられます.他学会の動向も見据えつつ,近いうちに結論を出したいと思っております.
一方,最近,日本皮膚科学会と東部,東京,中部,西部の各支部との一体化,特に,財政面での一体化が行われて参りました.各支部の体制にはそれぞれの歴史的背景がありますが,社会情勢の変化に伴い,従来の体制の見直しが必要となっております.時代に即した新たな組織体制の整備は日本皮膚科学会の発展に不可欠なものであり,理事,代議員,会員皆様方の協力の下,積極的に取り組んでいきたいと考えております.
玉置前理事長の時代からの課題として,総会の改革が行われて参りました. その中心となる考えは,
というものです.総会の改革は第103回総会からはじまり,第107回まで続いておりますが,我々がもっとも重視しておりました卒後教育を中心に皮膚科専門医の研修の実績をあげるという点では十分な成果が得られていると考えております.しかしながら,改革は持続性こそが重要であり,これをないがしろにするとマンネリズムに陥る嫌いがなきにしもありません.日本皮膚科学会と会頭が密接な連絡をとりつつ,会員の方々に一層満足して頂けるような総会を目指して,さらなる改革を模索していきたいと考えております.
次に,皮膚科専門医制度の一層の充実を目的に,新たに指導専門医制度が導入され,まず皮膚悪性腫瘍指導専門医および美容皮膚科・レーザー指導専門医の2分野が対象となりました.これは皮膚科の専門性,独自性をアピールするには極めて重要であり,今後も積極的に取り組むべき課題であると考えております.今後,どのような分野で指導専門医を導入するかについては会員の方々のご意見を参考にしつつ,検討を進めていきたいと思います.
日本皮膚科学会の広報活動は広報・渉外委員会を中心に行われています.その活動は二つに分かれ,会員を対象にするものと一般国民を対象にするものがあります.前者に関しては,IT機器の普及を踏まえ,電子メールの積極的な利用が考えられております.しかしながら,現時点での会員のメールアドレスの登録は決して十分とはいえない状況です.これらの点の考慮し,電子メール,ホームページなどを中心に,紙媒体を補完的に使用しつつ,会員の方々への広報活動の充実を図りたいと考えております.また,後者の一般国民を対象にした広報活動は,今後の日本皮膚科学会の中心的な活動の一つであるとの認識から,日本臨床皮膚科医会などの関連学会と連携しつつ積極的に取り組みたいと考えています.
また,昨今,若い医師達が安易な考えにより皮膚科を選択する傾向にあるとのことが喧伝されております.しかし,このような風潮に惑わされることなく,皮膚疾患全般において広く国民に責任を持ちうる次世代の皮膚科医の育成こそが日本皮膚科学会の重要な使命の一つであると考えております.
最後に,皮膚科医療をめぐる諸問題に対しても,上記のような認識の上に立ち対応していきたいと思いますので,会員の皆様方のご支援とご理解をお願いする次第です.
社団法人日本皮膚科学会
http://www.dermatol.or.jp