残念ながら現在のところ、高い確率で完治する塗り薬はありません。そのため、現在は手術が標準的治療となります。しかし、有棘細胞癌のがん前駆症である日光角化症では、塗り薬による治療の進歩はめざましく、イミキモドという塗り薬によって50％以上の病変が消失します。このように、がん前駆症の段階で塗り薬のような簡単な治療を開始するだけでも、がんへの移行を未然に防ぐことが可能です。
　イミキモドは海外で厚さの薄い基底細胞癌など、他の種類の皮膚悪性腫瘍でも試験的に治療に用いられています。今後このような塗り薬の進歩により、手術をすることなく簡単に皮膚悪性腫瘍を完治させることが期待されています。

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