Q9ストレスが原因といわれましたが本当ですか?
こころと体のストレスは、一定の限度を超えると様々な病気の原因となったり症状を悪化させたりすることがあります。蕁麻疹に対しても例外ではなく、ストレスはしばしば蕁麻疹を悪化させる要因となります。食物、物理的刺激など、他に明らかな原因や誘因がある場合はストレスの影響はあまり目立ちませんが、毎日のように繰り返し症状が現れる蕁麻疹(慢性蕁麻疹、Q8参照)では、心身のストレスにより症状が悪化することが多いようです。心理学的な調査により、慢性蕁麻疹を患っている人には自覚しないストレス状態にあることが多いことや、ストレスに対して内向的に適応してしまう傾向があることも報告されています。実際職場や家庭の環境の変化を境に蕁麻疹が現れるようになったり、逆にそれまで毎日のように現れていた蕁麻疹が環境の変化の後全く出なくなることもあります。
毎日のように蕁麻疹が現れたり、それまでおさまっていた蕁麻疹が再び悪くなった場合には、そしてもし皮膚以外には身体の異常が見つからない場合には、自分では気づかない過度のストレスに対する身体からの信号と受け止め、精神のありようや仕事の内容を振り返る機会とするのも良いでしょう。