天疱瘡が正しく診断された後に、初期治療が重要です。治療は、皮膚科専門医によりなされるべきです。天疱瘡において、病初期にその予後を正確に予測するのは困難ですが、初期治療が不十分ですと、後に再発を認めることがあります。
天疱瘡は自己免疫疾患です。自己抗体を産生するB細胞は、骨髄、脾臓、リンパ節などの、皮膚、粘膜とは異なる全身に存在します。従って、治療には自己免疫反応を抑えるための、全身療法が必要です。全身療法として、最も中心的に用いられているのが、ステロイド内服です。他に、免疫抑制剤、血漿交換療法、大量γグロブリン療法などがあります。軽症を除いて、入院して治療することが必要です。