Q15生物学的製剤とは何ですか?
生物学的製剤は、乾癬が発症する原因となるサイトカインと呼ばれる炎症物質をピンポイントで抑える新しい治療薬で、バイオテクノロジーの技術で作られた抗体製剤です。現在では11種類が使用されており、そのターゲットとなるサイトカインには、TNF-α(インフリキシマブ、アダリムマブ、セルトリズマブペゴル)、IL-17(セクキヌマブ、イキセキズマブ、ビメキズマブ、ブロダルマブ)、IL-12/23(ウステキヌマブ)、IL-23(グセルクマブ、リサンキズマブ、チルドラキズマブ)があります。インフリキシマブのみ点滴注射で、他の薬は皮下注射を、それぞれ決められたスケジュールで定期的に行います。医療機関で注射するほか、処方されて自分で注射できるものもあります。多くの場合で良く効きますが、この治療薬を安全に用いるためには定期的な検査が必要になります。また、初めて生物学的製剤の治療を始める場合には、日本皮膚科学会が定める医療機関を受診して頂くことになります。そこで皮膚科専門医と相談し、重症度や関節炎の有無をチェックしてもらい、通院回数などを相談して、治療薬を選ぶことになります。