Q7外用療法に使われるクスリにはどんなものがありますか?
1)ステロイド外用薬
アトピー性皮膚炎の炎症を充分に鎮静することができ、その有効性と安全性が科学的に立証されている薬剤です。
2)非ステロイド系消炎外用薬
炎症を抑える力は極めて弱く、接触皮膚炎(かぶれ)を生じることがまれではなく、使う場面は多くありません。
3)カルシニューリン阻害外用薬(タクロリムス軟膏)
アトピー性皮膚炎の新たな治療薬として1999年に登場した薬剤です。タクロリムス(プロトピックⓇ)軟膏には0.1%成人用(16歳以上を対象)と0.03%小児用(2~15歳を対象)があります。顔の皮疹に対してステロイド外用薬のミディアムクラス以上の有用性があります。塗り始めて数日間、多くの方が刺激感を訴えますが、症状が軽快すると共に刺激感も消えることが多いです。顔に好んで使用されますが、その他の部位にも使えます。ただし、本剤の薬効はステロイド外用薬のストロングクラスとほぼ同等ですので、あまり重症度の高い皮疹では十分な効果が得られません。なお、この薬剤は皮膚病を熟知した医師が使うべきものです。
4)JAK阻害外用薬(デルゴシチニブ軟膏)
アトピー性皮膚炎の新たな治療薬として2000年に登場した薬剤です。デルゴシチニブ(コレクチムⓇ)軟膏0.5%は16歳以上のアトピー性皮膚炎患者さんに使用可能です。ヤヌスキナーゼ(JAK)を阻害する外用薬で、アトピー性皮膚炎の病態に関連するいろいろな生理活性物質の細胞内のシグナル伝達を抑えます。刺激感を訴える方は少ないです。顔に好んで使用されますが、その他の部位にも使えます。ただし、本剤の薬効はステロイド外用薬のストロングクラスとほぼ同等ですので、あまり重症度の高い皮疹では十分な効果が得られません。なお、この薬剤は皮膚病を熟知した医師が使うべきものです。
ストロンゲスト(I群) | ||
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0.05% | クロベタゾールプロピオン酸エステル(デルモベートⓇ) | |
0.05% | ジフロラゾン酢酸エステル(ジフラールⓇ、ダイアコートⓇ) | |
ベリーストロング(II群) | ||
0.1% | モメタゾンフランカルボン酸エステル(フルメタⓇ) | |
0.05% | 酪酸プロピオン酸ベタメタゾン(アンテベートⓇ) | |
0.05% | フルオシノニド(トプシムⓇ) | |
0.064% | ベタメタゾンジプロピオン酸エステル(リンデロンDPⓇ) | |
0.05% | ジフルプレドナート(マイザーⓇ) | |
0.1% | アムシノニド(ビスダームⓇ) | |
0.1% | 吉草酸ジフルコルトロン(テクスメテンⓇ、ネリゾナⓇ) | |
0.1% | 酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン(パンデルⓇ) | |
ストロング(III群) | ||
0.3% | デプロドンプロピオン酸エステル(エクラーⓇ) | |
0.1% | プロピオン酸デキサメタゾン(メサデルムⓇ) | |
0.12% | デキサメタゾン吉草酸エステル(ボアラⓇ) | |
0.1% | ハルシノニド(アドコルチンⓇ) | |
0.12% | ベタメタゾン吉草酸エステル(ベトネベートⓇ、リンデロンVⓇ) | |
0.025% | フルオシノロンアセドニド(フルコートⓇ) | |
ミディアム(IV群) | ||
0.3% | 吉草酸酢酸プレドニゾロン(リドメックスⓇ) | |
0.1% | トリアムシノロンアセトニド(レダコートⓇ) | |
0.1% | アルクロメタゾンプロピオン酸エステル(アルメタⓇ) | |
0.05% | クロベタゾン酪酸エステル(キンダベートⓇ) | |
0.1% | ヒドロコルチゾン酪酸エステル(ロコイドⓇ) | |
0.1% | デキサメタゾン(グリメサゾンⓇ、オイラゾンⓇ ) | |
ウイーク(V群) | ||
0.5% | プレドニゾロン(プレドニゾロンⓇ) |