マウスの実験では、タクロリムスの高い血中濃度が長時間続くとリンパ腫が起こりやすくなることが分かっています。しかし、マウスと人間では皮膚の構造に違いがあり、人間で正しく使用している場合には、高い血中濃度が続く可能性はほとんど考えられません。
また、外国でタクロリムス(プロトピックⓇ)軟膏を使用中の患者さんにリンパ腫、皮膚癌がみられたとの報告があります。しかし、プロトピック軟膏を塗ったことが原因かどうか分かりませんし、何もしなくても自然に起こる確率と比べて高いわけではありませんので、プロトピック軟膏を使うことによってリンパ腫や皮膚癌が増えることはないと考えられます。