Q8完治する確率はどれくらい?
皮膚悪性腫瘍の種類と進行の程度によって様々ですので、一概には何%と言うことはできません。しかし、どの皮膚悪性腫瘍でも、比較的小さな早期で発見でき、かつリンパ節転移がなければ多くの人が完治の指標となる5年を過ぎても再発転移なく生存しています。これをおおまかな完治の指標として5年生存率といいます。
比較的早期で治療した場合の5年生存率を各皮膚悪性腫瘍でみると
基底細胞癌
日本では手術治療により約90~95%以上とされています。
Bowen病
転移する可能性はほとんどないため、ほぼ100%と考えられています。
有棘細胞癌
病変の直径2cm以下で99%、5cm以上となっても85%といわれています。
パジェット病
病変の深さが表層にとどまる場合は、90%以上といわれています。
一方、どの皮膚悪性腫瘍もいったんリンパ節転移が生じてしまうと、5年生存率は50%程度まで下がってしまいます。このように早期で治療した場合、完治する確率は高いため、早期発見は非常に重要といえます。