皮膚科Q&A

皮膚科Q&Aを検索

とびひ

Q3水疱性膿痂疹(みずぶくれができるとびひ)の原因は何ですか?

印刷

 水疱性膿痂疹は、黄色ブドウ球菌が原因で、この菌が産生する表皮剥脱毒素(exfoliative toxin、ET)という毒素が皮膚を侵すことによって起きます。表皮細胞間をつなぐ構造物にあるデスモグレイン1が侵襲されるために、水疱が生じることが分かっています。乳幼児・小児に好発し、特に初夏から真夏に多く発症します。虫さされやあせも、擦り傷の部位をひっかいて、感染を起こすことが多いのです。

表皮剥脱毒素(exfoliative toxin、エクスフォリアティブトキシンあるいはexfoliatinエクスフォリアチン):

この毒素は表皮の細胞と細胞をつなぐ蛋白を切断し、水疱をつくります。

デスモグレイン:

表皮細胞間で、細胞をつなぐデスモソームと言う構造物のなかにあります。とびひではデスモグレイン1の部分が、表皮剥脱毒素に壊されてしまいます。

図5

虫刺されを掻き壊した黄色ブドウ球菌による水疱性膿痴疹

図5
このページの先頭へ