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類天疱瘡(水疱症)

Q7どんな治療をするのでしょうか?

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 軽症の水疱性類天疱瘡では、まず強力なステロイド外用やテトラサイクリン系抗生剤(ドキシサイクリンやミノサイクリン)内服、あるいはレクチゾール内服を行います。ミノサイクリンにニコチン酸アミド内服を併用することもあります。これらの治療で悪化する場合はステロイド内服を用います。中等症以上の水疱性類天疱瘡では、ステロイド内服が中心となります。この場合もプレドニゾロン換算25~35mg(体重1kgあたり0.5mg)/日程度の中等量で有効なことが多いようです。治りにくい場合は、重症の天疱瘡と同様の治療法(ステロイドパルス療法、免疫グロブリン大量静注(IVIG)療法、免疫抑制剤内服併用、血漿交換療法併用)が行われます。ステロイド内服の代わりに、強力なステロイドの全身外用療法が行われることもあります。
 軽症の粘膜類天疱瘡では、ステロイドのうがい(口腔内病変に対して)やステロイド外用、テトラサイクリン系抗生剤(ドキシサイクリンやミノサイクリン)内服、あるいはレクチゾール内服が用いられます。症状が強い時や口以外の粘膜にも症状がある場合は、ステロイド内服が用いられます。免疫抑制剤の内服を併用することもあります。
 後天性表皮水疱症の治療は水疱性類天疱瘡の治療とほぼ同様です。テトラサイクリン系抗生剤はあまり用いられません。コルヒチンが用いられることがあります。

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