Q4脂肪腫とは違うのですか?
脂肪腫とは皮膚の内側に脂肪細胞が増殖してできた本当の脂肪の塊(資料9、10)で、アテロームとは全く異なるものです。脂肪腫よりアテロームのほうがよくみられるので、俗に“しぼうのかたまり”というと、正しく表現すれば“皮膚から出る皮脂や角質のかたまり”であるアテロームのほうを指してしまうことがあるようです(資料11、12)。脂肪種も身体のどこにでもできます。基本的に痛みなどの自覚症状はありませんが、血管成分を含む血管脂肪種はつまむと痛いことがあります。治療は外科的に切除しますが、サイズの大きなものはMRI検査などで局在を確認してから手術を行うことがあります。

黄色にみえるのは皮下脂肪と同じ脂肪細胞のかたまりです。


表面にみえるのは嚢腫壁(袋の部分)で、このなかに角質や皮脂、つまり“あか”のような物質がたまっています。
