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アテローム(粉瘤)

Q6化膿することがあると聞きましたが?

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アテロームに何らかの原因で炎症が生じると、表面が赤くなり、痛みを伴うようになります。これを炎症性アテロームと呼びます。炎症がさらに進むと、表面の赤みは拡大し、痛みも強くなり、嚢腫の内容物がドロドロになって膿みとなり、ブヨブヨしてきます(資料13)。腫れが限界に達すると、嚢腫は破裂して非常に臭いドロドロの膿性内容物が排出されることがあります。
炎症が起きる原因については、外的刺激によって袋状構造物が壊れてしまい、皮膚の内部に角質や皮脂などが排出され、これに対して異物反応が起きるためだといわれています。これに細菌感染が二次的に加わると、さらに炎症症状は増悪します。軽症例では副腎皮質ステロイドの嚢腫内注射が行われることがありますが、強い痛みや腫れがあるときや表面がブヨブヨしている場合は、抗生物質の効果も限定的で、早急に表面を切開して膿みをだしたほうがよいとされてます。
資料13:炎症性アテローム。
患部は赤く腫れ上がり、強い痛みを伴います。
巨大なアテロームが二次感染を起こすと、高熱が出ることもあります。
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