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虫(マダニ類)による予期せぬ感染症

Q6ライム病の症状は?

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 ライム病の症状は早期(I、II期)、後期(III期)に大別されます。初期はマダニに刺されてから10日~14日後に、刺された部位の赤い斑点あるいは丘疹(紅斑性丘疹)で始まり、周辺に紅斑が拡大します(遊走性紅斑と呼ばれます)(資料3、4)。疲れ易さ、発熱、筋肉痛、頚部痛などの症状を伴ったり、関節痛、リンパ節腫脹もみられることがあり、約4週間続きます。放置すると前述の紅斑が多発性にみられたり(二次性遊走性紅斑)、循環器症状として不整脈(A-V block)や心膜炎などが稀にみられます。また顔面神経麻痺、神経根炎、髄膜炎など神経の症状もきたします。さらに放置すると数カ月から数年にわたり、慢性の皮膚症状(慢性萎縮性肢端皮膚炎)、慢性の髄膜炎、視神経委縮、大関節の腫脹と疼痛を伴った慢性関節炎がみられます。これらの症状が順番に出現せずに、いきなり顔面神経麻痺(資料5)が発症することもあります。ライム病はマダニに刺されたという自覚はほとんどの患者さんで持っています。

資料3

53歳、女性。
約10日前に山へ入った。帰宅後、左上腕をマダニに咬着されているのに気づき、自分で抜き取った。その2~3日後から、紅斑が出現し、拡大し15cm以上になった。

資料4

49歳、女性。
3週間前に山で左胸部をマダニに刺された。自分で払い落とした後も放置していた。その2週間後から紅斑が出現し、周辺に拡大し、約20cmになった。左肩関節痛も伴い、37.5℃の発熱もみられた。

資料5 顔面神経麻痺を合併した症例

左側2枚が67歳女性。
 右耳をマダニに刺されて赤く腫脹している(左上図)。
 右顔面神経麻痺をきたしている(左下図)。
右側2枚が64歳女性。
 左前額部をマダニにさされ紅斑がみられる(右上図)。
 その後左顔面神経麻痺をきたした(右下図)。

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