Q1「ポルフィリン」ってどんなものですか?
貧血になると赤血球のヘモグロビンが減ります。ヘモグロビンは「ヘム蛋白」という種類の物質の1つです。このヘム蛋白の構成成分がポルフィリンなのです。ヘム蛋白にはヘモグロビンの他に、筋肉に含まれるミオグロビン、肝臓の薬剤代謝酵素であるチトクロームP-450、抗酸化酵素であるカタラーゼなどがあります。したがってポルフィリンは細胞呼吸や解毒機構などの生体機能の根幹の反応に関与する重要な物質なのです。さらにポルフィリンは日光の中の可視光を吸収すると活性酸素を出し、光毒性物質でもあります。
ヘム蛋白は細胞内にある8種類の酵素(Q2)によって作られます。後ほど説明します「ポルフィリン症」という病気は、これらの酵素のどれかに異常があります。