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先天性光線過敏症

Q5皮膚にはどんな症状がありますか?

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 皮膚ポルフィリン症 (EPP、CEP、PCT、HEP) に共通しているのが光線 (日光) 過敏です。光線過敏といっても紫外線ではなく、可視光線が悪いのです。日光に当たると、当たった場所の皮膚がちくちく・ピリピリと痛くなったりかゆくなります。同時に赤く腫れてきます。どれぐらいの時間が当たって症状が出るかは、季節・天気・時間・個人によって違います。数分で症状が出る人もいます。そのまま当たり続けると、水ぶくれやかさぶたになります (図1) 。それが治ると、少しへこんだ傷跡 (瘢痕) になります (図2) 。皮膚病には光線過敏がみられる疾患が他にもたくさんありますので、このような症状がみられたら必ず皮膚科専門医の診察を受けることをお勧めします。
 光線過敏の症状はいつから始まるのでしょうか。これは病気の種類によって違います。CEPとHEPは生後すぐから始まります。EPPは5-6歳か10歳ぐらいからみられます。PCTは50歳以降にみられます。また日光に当たり過ぎると、肝臓が悪くなり体調も不良となることがしばしばあるので、注意が必要です (Q6) 。
 CEPでは手の指が硬くなり曲げるのに不自由になったり、爪の形が変わったりすることもあります。PCTでは皮膚の色が黒ずみ、毛が多くなります。
 急性ポルフィリン症のうちのVPには光線過敏がありますが、AIPには光線過敏や皮膚症状はありません。

図1.晩発性皮膚ポルフィリン症 PCT患者さんの手の水疱とかさぶた
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図2.骨髄性プロトポルフィリン症 EPPの患者さんの顔の瘢痕
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ポルフィリン症


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