国際活動

留学体験レポート:New York University Grossman School of Medicine - 小住英之

2024年12月18日公開

小住 英之
Department of Cell Biology and Dermatology, New York University Grossman School of Medicine
北海道大学大学院医学研究院 皮膚科学教室 客員研究員

留学先

2024年5月からDepartment of Cell Biology, New York University Grossman School of MedicineのItoラボにポスドクとして留学しています。

留学の経緯

私は大学院から爪の幹細胞研究を行っています。国際学会で近い分野の研究者と交流したことをきっかけに留学に興味を持ち、博士課程修了後に6つの研究室へCVを送りました。ラボを選ぶ際に心がけたのが、自分の行ってきたニッチな研究分野に近しいラボをピックアップすることでした。返事のあった5ヶ所のラボのPIとonline interviewを行い、そのうち4ヶ所へ実際に見学に行き、New York Universityに留学することになりました。見学の際は、大変ありがたいことに医局から旅費の補助をいただき、世界一周航空券でロサンゼルス、ニューヨーク、ウィーンの研究室を訪問しました。実際に見学することでとても大きく印象が変わったラボもありましたので、複数のラボを実地見学できたのは幸運でした。夏賀 健准教授、氏家英之教授にこの場を借りて御礼申し上げます。

留学先での仕事

主にメラノサイトの可塑性や、趾・爪を形作るメカニズムについて研究を行っています。

楽しいこと

多種多様な価値観に触れること、観光、実験、食事など枚挙に暇がありませんが、最も嬉しいことは家族との時間が増えたことです。毎週末は家族でどこかへでかけ、ゆったりとした時間をすごしています。4歳の息子はアメリカ自然史博物館がお気に入りで、学研の恐竜図鑑を片手に化石を見に通っています。私自身も恐竜の趾端骨の化石を見るのがとても楽しいです。


独立記念日のハドソン川からの夜景 花火が始まる5分前に息子は寝てしまいました

大変なこと

英語、住宅、物価、文化の違いなどなど、こちらも枚挙に暇がありません。特に現在進行系で大変なものとして、お金の問題があります。猫の額のような1LDKの家賃の相場が5,000ドル、缶コーヒー1本6ドルのマンハッタンでは恐ろしい速さで貯金が減っていきます。私は大変幸運なことに2023年度内藤記念海外留学助成および2024年度日本皮膚科学会海外留学支援に採択いただいたので、給与と合わせて家族三人で何とか暮らしております。この場を借りて御礼申し上げます。

これから留学を考えている方へ

いつまででもここにいたいと思えるほど留学生活は楽しいです。英語力とお金を計画的に準備すれば、より楽しい留学生活を送ることができると思います。本稿が留学を考えている皆様の参考になれば幸いです。

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