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理事長挨拶

第123回日本皮膚科学会総会(京都開催)会期中に行われました理事会において、日本皮膚科学会理事長を拝命いたしました。大変な重責に身の引き締まる思いです。まずは、これまで3期6年にわたり「領域を強くし、存在感を増す」というスローガンを掲げられ卓越したリーダーシップにより本学会を牽引してこられました天谷雅行前理事長の多大なるご貢献に深く敬意を表し感謝を申し上げたいと思います。天谷前理事長が取り組んでこられた路線を引き継ぎながら、さらに本学会を発展させることができるよう全力を尽くす所存です。

日本皮膚科学会は、会員の皆様の多大なるご尽力と様々な活動のおかげで、順調に成長を遂げてきており、国内外で重要な地位を確立しています。一方で、社会情勢や医療を取り巻く環境は以前にも増して厳しくなり、本学会も新たな課題に直面しています。今後も本学会ならびに我が国の皮膚科が発展を続けるためには、未来を見据えた中長期的な計画を積極的に策定して実行していくことが重要と考えられます。皮膚科領域には、本学会と日本研究皮膚科学会、日本臨床皮膚科医会、さらには分野・領域に専門化した学会が存在しますが、これらの学会とも有機的に協調しながら、日本の皮膚科をさらに強くしていきたいと思います。

■ 次世代の育成支援

まず、次世代を担う質の高い人材を育成するとともに、会員の継続的な学習のための充実した教育プログラムを提供していくことは、最重要課題の一つです。学術大会はもちろんのこと、2021年から整備されてきたオンライン総合学習コンテンツであるJDA eSchoolは、会員の皆様から大変に好評をいただいています。現在は、eLecture、ePathologyで構成されていますが、今後、Interactiveに学習できるコンテンツや海外の著名科学者によるLectureなど、さらに内容を充実させる企画を進めていきたいと考えています。

■ 国際交流の推進

次に、以前から本学会が進めていた国際交流の取組みは、COVID-19パンデミックにより大きな停滞を余儀なくされました。パンデミックの落ち着いた今こそ、改めて「開国」を意識していく必要があります。ガラパゴス化しやすい日本においては、これから育っていく若手の会員が早いうちから国際的な視野を持つことは大きな意味を持っています。海外留学の経験も貴重であり、学会としてサポートを続けていきますが、それ以前に、海外学会への参加や海外施設の視察、あるいは国内にいても総会などにおいて国際的な交流を当たり前のように肌で実感できる環境を整備していくことが重要です。双方向的な国際交流を発展させていく上でも、日本の皮膚科学を世界に向けて発信する機会を増やしていきます。

■ グリーン化・デジタル化の取組み

環境への配慮も我々の責務であると考えます。本学会でも、環境保護に向けた取組みを積極的に考えていく必要があります。その一環として、ペーパーレス化を推進します。これまで紙媒体で行ってきた多くの業務を段階的にデジタル化し、環境負荷の軽減を図ります。また、学会や講習会なども、パンデミック下に始まったオンライン開催を効率的に併用していくことによって、移動によるCO2排出の削減も期待できるでしょう。医療の進歩のみならず、社会の一員として本学会がいかに貢献できるかが問われる時期になってきていると思います。

■ 最後に

日本皮膚科学会の活動は、会員のためにあり、そして社会のためにあります。私たちの使命は、皮膚科学の発展を通じて、人々の健康と幸福に貢献することです。これを実現するためには、皆様のご協力とご支援が不可欠です。山積する諸問題の解決は簡単ではありませんが、理事、代議員、会員の皆様と力を合わせて、皮膚科領域にとっての最良の方向性を考えて、それを実行するために、理事長としての職責を全力で果たしたいと思います。何卒よろしくご支援ご鞭撻の程お願い申し上げます。

                                      令和6年6月吉日

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