国際活動

留学体験レポート:University of Pennsylvania - 桃原真理子

2025年2月5日公開

留学先と留学期間

私は日本皮膚科学会と上原記念財団の留学支援を受け、2020年4月から2021年3月まで米国ペンシルバニア大学皮膚科のVictoria. P. Werth先生の教室に留学予定でしたが、2020年3月より流行したCOVID19の影響により出国が遅れ、2021年1月3日に米国入りすることができました。2022年3月までの1年3ヶ月研究に参加させて頂きました。
全米で一日感染者数70万人の再流行時渡米でしたので飛行機はガラガラ!

 

留学の経緯

もともとずっと一度は海外に住むぞ!と思っていたのですが第一子出産後に家族の賛同が得られず留学は断念しようかと思っていました。ところが、2018年、大学院3年生の時に参加させて頂いた研究皮膚科学会主催の熱い研究合宿、きさらぎ塾で横浜市立大学の山口先生や京都大学の中島先生というスーパー女性研究者の留学体験のお話を聞かせて頂き、よし!子供と2人で留学するぞ!と決意するに至りました。自身の教室には自分が専門とする自己免疫疾患に関連した研究室への留学が久しく無かったため、グローバルに活躍されている大阪大学の藤本先生から推薦を頂き、無事自己免疫性疾患で世界的に有名なWerth先生の教室に受け入れてもらえることになりました。

留学先での仕事

Werth先生の教室では、1年ちょっとという短い期間であったにもかかわらず、本当にたくさんのことにトライさせて頂きました。Tissue cyTOFの多重免疫染色技術を用いてパラフィン切片上で皮膚エリテマトーデスと皮膚筋炎の皮膚浸潤細胞についてB細胞を中心に検討をおこなったり、全く異なる研究として自己免疫疾患患者における血中細胞外小胞を用いたProteomics研究も行いました。帰国後に論文作成と投稿をしたためアクセプトまで時間がかかってしまいましたが、Zoomやメールなど遠隔でしっかり指導頂けました!素晴らしい先生との出会いや、機会を与えて下さった方々に心から感謝申し上げます。

 

楽しかったこと

流石はパーティーの国アメリカ!コロナ禍にもかかわらずイベントが盛り沢山!
毎月の様にクラスの子ども達の誕生日会が開催され、公園やプール、クライミングジムでパーティー三昧。ハロウィンやサンクスギビングのホームパーティー、近所の人達とベランダバーベキューをしたりと土日のお休みもフル稼働でした。

 

大変だったこと

コロナ禍のさなかでしたので、保育園や、その後秋から入学した公立の小学校の手続き、さまざまな公的手続きが変更になり、また、日本から同時期に留学に来ている人がいらっしゃらなかったため正しい情報を手にいれることが大変でした。また、小学校がはじまると保育園と違って勉強の要素が入って来たため、しばらく子供が学校に行きたがらずに朝苦労しました。
医療保険を大学のサポートするプランに入ったのですが、スタンダートプランにしたところ歯医者さんのカバーがなく、その状態では歯医者の予約をとることが難しかったため保険には注意が必要です!

これから留学を考えている先生へ

時期が悪くても、コネがなくても、子供がいても、家族が一緒に来られなくても、行ける期間が短くても案外なんとかなるものです!私が留学で得たものは色々ありますが、一番はこうなりたい!!という最高の師に会えたことです。トップランナーを間近に見て、良い刺激を受けることは、あなたの研究人生を変えるはずです!

 

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