国際活動
留学体験レポート:University of California, Davis - 山田大資
2025年2月5日公開
東大皮膚科 山田大資
留学先について
2019年10月から3年間University of California, Davis(以下UC Davis)皮膚科学教室に研究留学しておりました山田大資と申します。ボス(PI)はSamuel Hwang先生という皮膚科医の先生です。以前はMedical College of Wisconsinの皮膚科教授をされていました。日本の大学の皮膚科教授の先生と同様に臨床業務や皮膚科のChairとしての仕事をされながら、自分のラボを持ち研究を進めている先生です。
研究について
UC Davis皮膚科には多くのPIがいますが(何人いるか把握できていないのですが、おそらく10名くらいだと思います)、Hwang先生自身がPIとして直接superviseしているLab memberは私を含めて4人で、こじんまりしたLabで、Hwang先生の人柄がよいこともあり楽しい研究留学生活を送れました。研究内容はTRPM4というイオンチャネルが主に乾癬の病態でどのように関与しているかを検討し、SIDや論文で発表しました。
研究室の場所について
UC Davisですが、医学部関係以外はDavisという町にあるのですが、附属病院や研究室を含めて医学部関係の施設はDavisから30kmくらい東に離れたSacramentoというカリフォルニア州都の都市にあります。人口50万人程度の地方都市といった感じですが、市内に比較的安全なエリアと比較的治安の悪いエリアがパッチワーク状に点在しており、Labからも500mくらい歩くと内田先生(2024年4月からUC Davisに行かれている)のレポートでも書かれているような治安のよろしくない地域があり、そのあたりに気を使いました。アメリカで新しい町に行く際にはその町の治安の悪いエリアをしっかり予習することが大事だと思います。もちろんSacramentoの良い点もたくさんあります。Sacramentoの街自体にはタワーレコードの1号店くらいしかありませんが、少し足をのばせば非常に豊かな自然があり、家族で大いに楽しみました。世界屈指の透明度を誇るLake Tahoeやワイン銘醸地のNapa, Sonoma countyは2時間足らずのドライブで行けますし、ヨセミテ国立公園も3時間半のドライブで行けるので、頑張れば日帰りで行けます。
おわりに
金銭面では、特に2022年以降一気に円安と米国内のインフレが進み大変でしたが、腰を据えて研究を進めることができたこと、環境の異なる地で生活し様々な経験をできたこと、子供に英語教育ができたことなどを考えると大変充実し、本当に行ってよかったと思います。末筆になりましたが、このような機会を与えてくださった佐藤教授ならびに東大皮膚科の先生方、御支援いただきました日本皮膚科学会様に多くの感謝を申し上げます。
ラボが入っている建物です。Hwang Labは3階にあります。地下1階にマウス室があります。