国際活動

留学体験レポート:Frazer Institute Faculty of Medicine, The University of Queensland - 杉原悟

2025年2月17日公開

Frazer Institute Faculty of Medicine, The University of Queensland
岡山大学病院 皮膚科 杉原悟

留学先

・2022年4月から2024年6月までの2年間と3ヶ月
・Frazer Institute Faculty of Medicine, The University of Queensland
Nikolas Haass教授のラボにポスドクとして留学しました。

留学の経緯

 Nikolas Haass教授は皮膚悪性腫瘍の研究をされている著名な先生であり、岡山大学から当ラボへの留学歴はありませんでしたが、岡山大学病院皮膚科の森実教授の同級生である岡山大学病院消化管外科の野間和弘先生がNikolas Haass教授と同じラボに在籍していたつながりからご紹介いただき、今回の留学が実現しました。

ラボ、研究内容について

私が所属するラボはPrincess Alexandra Hospitalに併設されたTranslational Research Instituteという建物にあり、悪性黒色腫の3D培養を行い、細胞周囲微小環境がどのように調節されているか、その調節機構を経由して既存の悪性黒色腫治療をいかに発展させることが出来るかについて研究しています。施設の名前にもあるように、基礎と臨床の橋渡し研究を主体とした施設であり、臨床応用を目指した多くの研究が行われています。この施設では他の研究室との垣根が低く、皆積極的に他のラボのメンバーと協力して研究をしています。他のラボと協力して新たな意見や手法を積極的に検討・取り入れることで、スピーディーかつ効果的な研究が可能になっていると感じました。

楽しかったこと

ブリスベンはオーストラリア第3の都市で、オーストラリア東部にあり、亜熱帯の気候です。冬の最低気温が5度を下回ることはほとんどなく、非常に過ごしやすい場所です。自然の熱帯雨林もそこかしこにあり、カンガルーやコアラをはじめ、多くの野性動物を見ることが出来ます。自然公園に頻繁に出向き、バードウォッチングと写真撮影を新たな趣味として楽しみました。

大変だったこと

私は英語力に元々不安があったので、英会話や英語の勉強をして今回の留学に望みました。いざ渡豪してみると日常会話すらほとんど聞き取ることが出来ず非常に苦労しました。幸いにもラボメンバーはみなフレンドリーで、辛抱強く私との会話を続けてくれたおかげで次第に英語力は上達していきましたが、ネイティブの早口の英語はすべて理解することが困難なままでした。“おいしい”日本食が常に恋しかったです。

これから留学を考えている先生へ

留学することで、自分の視野が広がり、新しい事にトライするハードルが下がったように感じます。いろいろな文化的背景を持つ人々と交流することで、自らの今後のステップアップに繋がると思います。

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