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アザとホクロ

Q8茶アザの治療にはどのようなものがあるのでしょうか?

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 様々な治療法がありますが、必ずしも満足がいく結果は得られていません。その中で最もよい治療法は短パルスレーザー(Qスイッチ・レーザーなど)によるレーザー療法です。但しレーザーをたった一回照射するだけできれいに色が消える場合もありますが、大部分はレーザー照射後に色が濃くなったり(資料12、13)、レーザー照射後色が抜け、その後毛穴に一致して黒色の斑点が生じたりします(資料14)。このように満足のいかない結果に終わった人も、数ヶ月から半年以上たって元の茶アザに戻りますので、心配することはありませんが、レーザー治療は無効といわざるを得ません。レーザー治療が非常に効く症例はだいたい5人に1人程度ですが、成人より乳幼児の茶アザの方がレーザーに対する反応がよいようです。またよく効く例でも再発することがありますが、よく効く例ではまたレーザー治療を行えば、きれいに色を消すことができます。
 レーザー照射前には治療効果を予測することはできないため、一部の色素斑をテスト照射し、その結果から今後レーザー治療を行うかどうか決めた方がよいと思います。他に皮膚凍結療法(ドライアイスや液体窒素スプレーで皮膚表面を凍らす方法)や削皮術(皮膚表面を削る方法)などがあります。これらの治療法はレーザー療法とほぼ同じ治療効果を示しますが、瘢痕などの副作用が多く、副作用の点でレーザー治療より劣ります。

資料12

カフェオレ斑の一部(左4分の1)にレーザー照射し、レーザー照射2週間後の臨床像
レーザーを照射したところは色が抜けているが、炎症のため少し赤くなっている。

資料12
資料13

資料12のカフェオレ斑のさらに2週間後(レーザー照射4週間後)の臨床像
レーザーを照射したところはかえって色が濃くなっている。

資料13
資料14

カフェオレ斑の下半分をレーザー照射し、1ヶ月後の臨床像
レーザー照射したところは色がとれているが、毛穴の黒さが目立つ。

資料14
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