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Q17脂腺母斑とはどのような病気ですか?

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 脂腺母斑は生まれた時から存在するもので、顔面や頭部に生ずることが多く、皮膚の色は蒼白調または黄色調です。頭部に生ずると、円形脱毛症様の脱毛斑となります。やがて年齢とともに脱毛斑の表面がやや盛り上がるようになり、凹凸が生じ、表面の皮膚もざらざらしてきます(資料28)。そして色調も褐色調を帯びてきます。さらに思春期以降になると、様々な時期に脱毛斑内に種々の皮膚腫瘍が発生してきます(資料29)。皮膚腫瘍は基底細胞癌が多く、ついで各種汗器官系腫瘍、脂腺系腫瘍、毛包系腫瘍、有棘細胞癌の順といわれていますが、必ずしも基底細胞癌が多いとは限らないという説もあります。いずれにせよ脂腺母斑と診断された場合は、思春期前には、切除手術を受けた方がよいと思われます。

資料28:脂腺母斑
資料28:脂腺母斑
資料29:脂腺母斑の上に生じた毛芽細胞腫(矢印)という皮膚腫瘍
資料29:脂腺母斑の上に生じた毛芽細胞腫(矢印)という皮膚腫瘍
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