Q5ダーモスコピー検査とは何ですか?
ダーモスコピー(図12)はライトがついた拡大鏡のような診療器具となります。これを使用することにより、痛みを伴うことなく皮膚病変の表面を拡大して詳しく観察でき、より正確な診断が可能となります。健康保険も適用されています(自己負担額は数百円程度です)。ほくろやしみをダーモスコピーで観察すると、皮膚表面の色素の状態が詳しく診察でき、その色調や色素のパターン、分布などから、メラノーマと色素性良性疾患(ほくろ、しみ、血まめ、他の皮膚良性腫瘍など)を正確に診断できる確率が高くなります。この検査は現在広く普及しており、メラノーマの早期発見・早期治療に繋がっています。
一方で、すべての病変をダーモスコピーのみで正確に診断できる訳ではありません。確定診断のためには病変の一部や全部を切り取って顕微鏡で組織を調べる生検が必要になることがあります。
また、皮膚科医が勤務する病院やクリニックでも、ダーモスコピー検査を診療器具として装備していないこともあります。あらかじめ確認したうえで受診されることをお勧めいたします。
