皮膚科Q&A

皮膚科Q&Aを検索

メラノーマ(ほくろのがん)

Q7センチネルリンパ節生検とは何ですか?

印刷

 メラノーマの場合、メラノーマの初発部位から、がん細胞がリンパ管という管に入りこんで流れてリンパ節にたどり着きます。この最初に出会うリンパ節をセンチネルリンパ節と呼びます。がん細胞はリンパ節転移を起こす場合、最初にこのセンチネルリンパ節に98%以上の確率で転移を起こすことがわかっています。
 逆に言えば、このセンチネルリンパ節を調べて、転移が認められなかった場合は2%以下の危険率で、リンパ節の転移は大丈夫であると考えることができます。
 そこで、最初の手術治療を受ける場合に、所属リンパ節(初発部位が足やふとももの場合股のリンパ節、手や胸・背中の場合わきのリンパ節、頭や顔の場合首のリンパ節を所属リンパ節という)が腫れていなくてわずかな転移があるかどうかわからない場合に、このセンチネルリンパ節を正確に探し出して、生検(切って取り出す)し、詳しく病理検査を行い、転移がなければ一安心してそれ以上のリンパ節の切除はしない、転移が見つかればその他のリンパ節にも転移が潜んでいる可能性を考えて残りの所属リンパ節を全部取り去る手術(リンパ節かく清術という)を追加して行うことが標準です。
 ただし、この検査は保険適応(自己負担:1万5千円程度)されていますが、保険で認可されている限られた専門病院でしか受けることができませんので、ご注意ください。

図12.センチネルリンパ節
図12
このページの先頭へ