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薬疹(重症)

Q6それでは薬疹の診断はどうやってつけるのですか?

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 薬疹を診断するのは極めて骨の折れる作業なのです。まず発疹と経過から薬疹を疑った場合、どのような薬の内服を、いつから始めたか、そして発疹はいつ出てきたかを詳細に尋ねます。さらに今まで、薬を飲んで発疹が出たことがあるかを尋ねます。しかし患者さんの多くは“薬を飲んで何か出たことがある”とは話をされても、その内容までは良く覚えておらず、何の薬でどんな発疹が出たかを正確に話せる人は極めて少ないといっても良いでしょう。例えば“今までに何々の薬でスチーブンス・ジョンソン症候群を生じたことがある”と話していただいた場合は、本当に有用な情報となります。その場合には今回内服した薬のなかから、以前に薬疹を起こしたのと類似した薬(成分)を飲んでいないか、を調べることになります。そのようにして原因薬を絞った後に、文献的にそれらの薬がどのような薬疹のタイプを起こしやすいかを調べることになります。それによりさらに原因薬の見当をつけ、様々な検査を行うことになります。ふつうの血液検査では白血球数や、そのうちの好酸球数などが参考になります。しかし一般的にこの検査値なら薬疹を疑うべきという検査法は現在のところありません。
 そこで、次に述べるような特殊な検査を行って診断することになります。

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