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薬疹(重症)

Q9薬疹を予防するのはどうしたら良いでしょうか?

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 アレルギー性薬疹の場合、その薬に対するアレルギー反応は一生続くと考えて良いと思います。つまり一度、ある薬で薬疹を起こしたら、その薬はもう一生内服出来ないと考えて良い(もちろん全てがそうなるとは限らず、Q10のような場合もありますが)と思います。となれば、一度アレルギーを起こした薬の名前を、薬を処方される度に必ず提示して、避けてもらう必要があります。そのために我々の施設では、薬疹カードを患者さんにお渡ししています。それには、どの薬でどのような薬疹を生じたのか、そしてそれはどのような検査法で陽性となったのかが書かれています。しかし、その原因となった薬剤が一般の市販薬にも多く含まれている成分であった場合には、患者さん自身が成分表とニラメッコで同じ成分が含まれていないかを十分にチェックする必要があります。このようにしても、患者さんが薬疹カードを呈示するのを忘れてしまえば、間違って原因薬が処方され内服してしまう場合もあります。いずれにせよ、薬疹を予防するためにはしっかりと診断して原因薬を決定しておくことが必要です。そのためには誘発試験まで行っておくことが大事です。さらに原因となった薬のかわりに内服出来る薬を見つけておくことも重要です。しかしそれはあくまでも、その時点で安全な薬ということであり、それとても、内服を続けるうちにアレルギーを起こすようになる可能性もあるということを忘れてはなりません。

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