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イボとミズイボ、ウオノメとタコ─どう違うのですか?─

Q7ミズイボとイボは違うのですか?

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 違います。ミズイボは、専門用語では伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)と呼ばれます。イボもミズイボも子供に多い皮膚病で、どちらもウイルス感染でできる点は似ていますが、イボがヒト乳頭腫ウイルス(HPV)の感染でできるのに対し、ミズイボは伝染性軟属腫ウイルスと言う全く別のウイルスが原因です(資料18-1、2)。ミズイボは、表面がツルツルして、みずみずしい光沢のある直径数mmから5mmくらいの小さな皮膚の盛り上がり(丘疹と言います)で、てっぺんが少し凹んでいるのが特徴です。イボは表面のがさついた硬い丘疹のことが多いですから、よく見ると、見た目も随分違いますね(資料19-1、2)。
 イボが手のひらや足の裏を含む手足にできることが多いのに対し、ミズイボが身体にできることが多い点も違います(資料20)。ミズイボが手のひらや足の裏にできたのを見たことは有りませんね。ミズイボのウイルスは毛に感染すると考えられていて、毛の無い手のひら・足の裏にミズイボができない理由と思われます。

資料18
1)ヒト乳頭腫ウイルスの電子顕微鏡写真。
2)伝染性軟属腫ウイルスの電子顕微鏡写真。
資料19
1)表面がつるつるのミズイボ
2)ガサガサのイボ
資料20 子供の体幹に多発したミズイボ
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