Q13ウオノメやタコの治療はどうするのですか?
治療の根本は原因である「皮膚の一部が圧迫などの刺激を受け易い」状況の改善ですが、ウオノメの場合、当面の問題として歩行時の激しい痛みをとる必要があります。これには原因である楔状に食い込んだ角質を除去するのが一番です。最も一般的に行われる方法は、ウオノメの大きさに合わせて切ったスピール膏を数日間貼り(資料34-1、2)、角質を軟らかくしたあと中心部の“眼”の部分だけをメスやハサミなどで切りとる方法です。疼痛軽減や再発予防のために、ドーナツ型パッドなどを用いて圧迫除去を行うこともあります(資料35)。また、イボの治療の時のように電気焼灼法や冷凍凝固療法を行うこともあります。
メスによる切除は、その後におこる瘢痕(傷あと)の痛みがウオノメの痛みよりかえって強いことがあり、あまり勧めていませんが、激烈な疼痛のために日常生活が制限されるなど、場合によっては手術が行われるかも知れません。歩行異常や骨の異常の可能性がある場合は、整形外科的診察や治療が必要です。
タコについては、必要に応じて硬くなった角質を軟膏などで軟らかくしたり、スピール膏やハサミやメスなどを用いて除去したりします。また足底粉瘤などの皮下腫瘍の影響で表面の皮膚にタコができていることがあり(資料36)、このような場合は原因である腫瘍の治療が必要です。
この様に、ウオノメもタコも、どの治療法がベストなのかは患者さんによって違います。原因の診断も含めて、専門医とよく相談する必要があります。
スピ-ル膏をウオノメの大きさに合わせて切って貼ったところ。
この後、テ-プで固定する。3日程して軟らかくなった角質の芯をハサミなどで削りとる。
ウオノメの代表的治療法。


ド-ナツ型パッド。いろいろな大きさのものが市販されている。

足底粉瘤と言う腫瘍ができたため表面の皮膚がタコ様になったもの。
治療のためには、原因である足底粉瘤を治療する必要がある。
