皮膚科Q&A

皮膚科Q&Aを検索

脱毛症

Q3生まれつきの毛がない・少ない状態があるのでしょうか?

印刷

 日本人では、生まれた時からしっかりとした黒い頭髪が生えている赤ちゃん(新生児)が普通です。その後、生まれてから3か月くらいで頭髪が容易な刺激で抜けやすくなる時期に入ることが知られており、新生児脱毛と呼ばれています。これは、新生児期に一度毛が生え変わる生理的な現象で、脱毛した後には再び黒く太い毛が生えてきて、1か月に約1cmの速度で伸びます。しかしながら、生まれつき頭髪が全くない、あるいは極端に少ない状態の新生児または乳児が稀にみられます。また、生まれた時の頭髪は一見正常に見えても、新生児脱毛の後に生えてきた頭髪が少なかったり伸びが悪くなることもあります。これらは、先天性無毛症・乏毛症と呼ばれる生まれつきの病気である可能性があります。さらに、頭髪が生まれつき細く縮れる先天性縮毛症の方が日本人に多いことも知られています。こうした病気は、何らかの遺伝子の異常によって発症することが徐々にわかってきています。また、頭皮の一部分だけ毛が生えない、あるいは毛が細く短い場合もあり、その原因はさまざまです。3歳くらいになってもお子さんの頭髪が少ないと感じられたら、皮膚科専門医に相談することをお勧めします。

先天性無毛症
先天性無毛症
先天性無毛症
先天性無毛症
このページの先頭へ