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脱毛症

Q4男性型脱毛症の軟毛化の原因は何ですか?

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 男性型脱毛症では、思春期以後の男性で早いと20歳代前半から頭髪が薄くなります。とくに頭頂~前頭の毛が軟毛になります。いわゆる若禿の状態です(図3)。年齢とともに進行しますが、日本人成人男性の約3人に一人が男性型脱毛症になります。

図3:男性型脱毛症
図3:男性型脱毛症

  このとき、皮膚の中では、成長期の毛包が確かにあるのですが、成長期が短くなってしまい、以前のように大きな毛包ではなく小さな毛包になります。それ以後は、毛周期を繰り返しても小さな毛包のままです(図4)。

図4:男性型脱毛症のメカニズム

 青矢印は太く長い毛を作る毛包の毛周期ですが、男性型脱毛症が始まるときは、成長期毛包が十分に大きく育たないうちに退行期になり、その後は、赤矢印のようなミニチュア化した毛包の毛周期になり休止期に止まってしまう毛包が増えていきます。

図4:男性型脱毛症のメカニズム

  この毛包のミニチュア化現象は、思春期に体の中に増えるアンドロゲン(男性ホルモン)の作用によるものです。アンドロゲンが作用すると、頭の毛は薄くなり(軟毛化)、ひげ、胸毛などは濃くなる(硬毛化)という逆の現象が起きます。どちらも、毛包の毛乳頭細胞が持つII型5α-リダクターゼとアンドロゲンレセプターが関係する作用です。同じ毛でありながら逆の現象が何故起こるのかについては、毛乳頭細胞が送り出すシグナルの差と考えられています。ただし、誰でも若禿になるのではなく、遺伝的な素質が大きく左右します。また、女性でも、男性型脱毛症になることがあり、更年期以後に目立って来ます。最近では女性型脱毛症という呼び方がされるようになってきていますが、男性と違い生え際は保たれ頭頂部中心に頭髪が薄くなります。

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