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脱毛症

Q15毛を抜く癖がありますが脱毛症になりますか?

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 おそらく、誰でも考え事をしている時などに、無意識に頭髪を手でさわっっていたことに気付いた経験があると思います。このような「癖」がある意味“エスカレート”すると、場合によっては毛を抜いてしまうようになり、ひどい場合は広範囲に脱毛を生じてしまうことがあります。頭髪に限らず、眉毛や睫毛を抜いてしまう方もおられます。この状態は抜毛癖またはトリコチロマニアと呼ばれており、小児から大人まで幅広い年齢層に生じる可能性があります。
 抜毛癖は、しばしば円形脱毛症と区別するのが難しい場合がありますので、きちんと診断をうけるために皮膚科専門医の診察を受けていただくことをお勧めします。抜毛癖は機械的な刺激による脱毛症であり、毛を抜くことがなくなれば自然に治っていきますので、ステロイド外用剤や育毛剤などを塗る必要は全くありません。
 もし、お子さんが抜毛癖になった際には毛を抜くことを叱ったりせず、慌てずに温かく見守ってあげることが最も重要です。ただし、明らかに心理的な負担がある、あるいは精神的に問題があると思われる場合には、心療内科などの医師に相談するとよいでしょう。

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