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皮膚リンパ腫:菌状息肉症(きんじょうそくにくしょう)

Q11具体的治療法は?

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 菌状息肉症、セザリー症候群では病期によってさまざまな治療法が選択されます。病変が皮膚に限局し、紅斑や局面のみの早期の場合には全身療法は行わず、皮膚病変に対する局所療法を行います。局所療法にはステロイド外用、ナローバンドUVBやPUVAなどの光線療法があります。光線線療法の効果を高めるためにレチノイド(チガソンⓇ)を内服することがあります(チガソンⓇは本邦では皮膚リンパ腫に対して保険適応外)。これらの治療に難治性の場合にはインターフェロンの注射やベキサロテン内服(Q12参照)を行うことがあります。腫瘤が生じるようになると、全身療法が中心になりますが、腫瘤の数が少ない場合には全身療法は行わず、腫瘤に対する放射線療法(電子線治療)を行うこともあります。これら局所療法で効果がでない場合には全身療法を行いますが、以前から行われていた、いわゆる抗がん剤治療は効果持続期間が短く、いろいろな新しい全身療法薬が登場してきたため(Q12参照)、抗がん剤治療を行うことは少なくなってきています。

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