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汗の病気―多汗症と無汗症―

Q7多汗症の治療法は?

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 従来の治療法に関して原発性局所多汗症診療ガイドラインではエビデンスレベルにもとずいて、診療アルゴリズムが作られております(図3~5)。それによると塩化アルミニウムの単純外用/密封療法は手のひら、足の裏に対して第1選択で、腋窩については単純外用で有効です。副作用としては刺激性皮膚炎があるものの、治療の休止やステロイド外用といったことで対処できます。イオントフォレーシスは、手のひら、足の裏には有効な治療法で塩化アルミニウム外用療法と同じく第一選択の治療法です。
 第2選択の療法は腋窩、手のひら、足の裏全てにA型ボツリヌス毒素(BT-A)の局所注射療法です。ボツリヌス毒素局注療法は、腋窩に対して欧米では非常に推奨度の高い治療ですが、本邦においては現時点で保険適応外であります。手のひら、足の裏には欧米でも保険適応にはなっていません。その理由として、施術の際の疼痛コントロール法、重症度に応じた投与単位数に決まった見解がまだ十分得られていないことが挙げられます。第3選択療法は手のひらの多汗症のみ内視鏡的胸部神経遮断術(ETS)があります。ETSは手のひらの多汗症に対して他の治療法で効果がない場合適応となりますが、手のひら以外からの多汗(代償性発汗)をはじめとした合併症の対策が必要です。
 この他に、併用療法として神経ブロック、および内服療法などがあります。

図3 原発性手掌多汗症における診療アルゴリズム
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図4 原発性足底多汗症における診療アルゴリズム
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図5 原発性腋窩多汗症における診療アルゴリズム
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原発性局所多汗症診療ガイドライン(2010)より引用

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