多汗症に対して抗コリン剤が使用されていますが、唯一保険適応があるのは臭化プロパンテリン(商品名;プロバンサイン)です。その他オキシブチニン(商品名;ポラキス)、コハク酸ソリフェナシン(商品名;ベシケア)などがありますが、効果の程度にはばらつきがあります。また口の渇きや眠気などの副作用があります。
多汗症の患者さんは発汗に対する恐怖心で情緒不安定になることがあり、自律神経失調症に効果のあるトフィソパム(商品名;グランダキシン)や抗不安薬で抗コリン作用をもつパロキセチン(商品名;パキシル)が有効との報告もありますが、向精神薬の使用に熟達している医師に相談された方がよいでしょう。