Q3爪の表面がでこぼこになっています。
両拇指爪の表面に横に走る溝を次々と生じるのですが、どうしてでしょうか
波板状爪(洗濯板状爪)の原因
爪(爪甲)の表面に次々と横溝を形成する原因は爪の根元の後爪郭部にあります(図)。一番多いのは他の指で後爪郭部を後ろに押すように触る癖が原因となっています。よく見られるのは拇指の爪です。そのために後爪郭部の皮膚が少し厚くなり、爪半月は大きく見えるようになります。指ではなく鉛筆のようなもので後爪郭部を触る人もあります。職業上道具が後爪郭部に触れる場合もあります。職業上の場合は多くの指爪に現れることがあります。治療はステロイド含有外用剤を後爪郭部から指先の方向に塗布するようにします。爪甲は根元の部分から次第に正常に戻ります。全ての指趾爪に1本の横筋が現れるのはボー線条と言って、全身的な影響によるものです。過去に発疹があったりしたことを示しています。横筋の位置からいつごろ病気があったか推定することができます。爪の根元の後爪郭部が赤く腫れて、爪の表面がでこぼこしてくるのは慢性爪郭炎です。別のところ(Q11)で解説します。

