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爪の病気

Q7第1趾の爪先が赤く腫れて痛みます。(Q8参照
第1趾の爪甲の側縁先端が肉に食い込んで、赤くなり、じゅくじゅくして痛く困っています。

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陥入爪(爪刺し)の原因と治療法

 爪甲の側縁先端がその周囲の皮膚組織に食い込んで、炎症を起こして腫れて、赤くなり、痛みを伴うようになる病気です(図)。ときには、爪甲の先端が食い込んだ部分を中心に、出血しやすい肉芽を伴っていることもあります。陥入爪と言います。第1趾に起きやすい病気ですが、他の指趾爪にも生じることがあります。よく巻き爪と言って受診する患者さんもいます。巻き爪は原因が別の病気ですが、陥入爪と巻き爪が合併することもあります。陥入爪は爪甲の側縁先端が指趾先端よりも長ければ決して起きない病気です。陥入爪の原因は爪の切り方が不適切なために起こります。要するに、爪甲の側縁先端を短く切るのが原因です。ときには、爪甲側縁を切り残して棘(とげ)を作っていることもあります。陥入爪になると多くの人は、痛みを和らげるために、爪甲側縁先端をさらに短く切るという行為を行います。一層重症化します。軽症の場合には爪甲側縁先端の下にコットンを詰める方法で軽快することもあります。爪甲の彎曲を改善して治療する方法も行われていますが、治療は困難です。陥入爪の治療として、爪甲の側縁が生えないようにする手術やフェノール腐食法は世界的に推奨されている方法ですが、術後年数を経ると醜悪な形態の爪となり、その上多くの障害を起こしますので、行わないのが良いと考えています。爪甲の側縁を短く切る方法も行われていますが、一時的に症状を和らげるだけで、爪甲が少し伸びてくると大抵再発しますし、一層重症化します。爪甲の彎曲を矯正して治癒に導こうとする方法もよく行われていますが、爪甲が短くなった症例ではあまり効果がありません。
 爪甲が短いために起きる病気なので、第1趾の根元に1%キシロカインを注射する伝達麻酔を行って、患部の爪甲の上にアクリル人工爪を作製して、爪甲を長くするアクリル人工爪療法が良いと理論的にも実際的にも考えています。欠点は術後治癒するまでの間は過激な運動を避ける必要があります。アクリル人工爪療法はかなり普及してきましたが、まだ行っている施設が少ないのが現状です。爪甲の両側縁にフックを掛けて、それを中央に引っ張るVHO療法もあります。爪甲がある程度長ければ有効です。

出血し易い肉芽を形成している。
出血し易い肉芽を形成している。
爪甲側縁は埋没し、爪郭部は腫脹。
爪甲側縁は埋没し、爪郭部は腫脹。
爪甲側縁の切除術後の変形
爪甲側縁の切除術後の変形
フェノール法の術後の変形
フェノール法の術後の変形
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