Q10人差し指の爪の根元が赤く腫れている。
人差し指の爪の根元が赤く腫れて、爪の表面がでこぼこになっています。
カンジダ性慢性爪郭炎
指爪の根元が赤く腫れて、爪がでこぼこになってくるのはカンジダ性慢性爪郭炎と思われます(図1)。水仕事の多い人が罹患しやすい病気です。爪甲の表面と後爪郭部の間に隙間が出来て、そこにカビの一種であるカンジダやその他の細菌が入り込んで起きる病気です。カンジダは湿ったところが好きなカビですから、水仕事の多い人では治療が困難になります。後爪郭部に変化がありますので、その結果爪の表面にでこぼこを生じるようになります。食品を病気の指で触ると細菌を食品に付ける可能性もあります。調理後食べるまでの時間が長い場合には、細菌が増殖し食中毒の原因となる可能性もあります。治療は水仕事を終わると、手を乾燥させることが大事です。イトラコナゾールの内服と抗カンジダ薬を後爪郭部から爪甲表面に塗布します。6ヶ月ぐらいで治癒します。
なお、爪の根元が赤く腫れて、痛みが強いのは細菌感染によるもので、急性細菌性爪郭炎(ひょうそ)です(図2)。抗生物質を内服してもらいますが、化膿していれば、穿刺するか切開して排膿します。

