Q2542歳、女性です。全ての爪が少し黄色っぽくなり、爪が伸びなくなりました。爪白癬と診断されて治療を受けていますが、治癒しません。
全ての爪が黄色っぽくなり、伸びないのは黄色爪症候群と思われます。爪白癬では全ての爪が罹患することは通常ありません(非常にまれにはあります)。黄色爪症候群では爪の変化で始まることもありますが、その他に下腿から足背にかけての浮腫と胸水の貯留を認めるようになります。爪甲は分厚くなり、爪床部とは離れています。爪甲と側爪郭とは繋がっていません。そのために、爪甲が脱落し易くなっています。爪甲はやや丸みを帯びた感じになっています。原因となっている病気としては慢性の副鼻腔炎や慢性の気管支炎、気管支拡張症などがあります。胸部レントゲン写真では胸水の貯留を認めます。この症例では副鼻腔炎を伴っていましたので、その治療を行い、3年後にはほぼ正常爪甲となりました。

