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爪の病気

Q19爪の構造を教えて下さい。

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爪の構造の模式図を示します。

爪の構造の模式図

 爪は指、趾の背側(伸側)末端にあって、指・趾先端皮膚を保護する役割を持っています。普通爪と呼んでいる硬い部分は爪甲と言います。爪甲を取り囲んでいる皮膚の部分を爪郭(側爪郭と後爪郭)と言います。爪甲は爪母から作られて、爪床の上を滑って前方に押し出されて行きます。爪の根元に外から乳白色に見える爪半月は、爪母に相当します。後爪郭部の前縁(遊離縁)が前進すれば、爪半月は消失し、後退すれば爪半月は大きくなります。後爪郭部が前進したり後退したりを繰り返すと爪甲表面に横溝を形成するようになります。爪床部からは爪甲に水分が供給されて、爪甲は透明に見えています。爪甲が爪下皮部に達すると、爪甲に水分が供給されないために、不透明になります。爪甲を指・趾背面に固定するのに役立っているのは側爪郭の角層と爪甲が繋がっているためです。この繋がりを減らすと、爪甲の先端に力が加わったときに爪甲は力を支えることが困難になります(Q1参照)。

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