皮膚科Q&A

皮膚科Q&Aを検索

子供のウィルス感染症

Q10麻疹はどのような症状ですか?

印刷

 麻疹は麻疹ウイルスの感染症ですが、感染力が非常に強い疾患です。空気感染、飛沫感染、接触感染など経気道的に感染します。11~12日の潜伏期の後、高熱およびくしゃみ・咳・鼻汁などが顕著な前駆期として発症します。数日で、高熱がちょっと下がった後、発疹期になると、口腔粘膜に麻疹に特徴的な白色点状のKoplik(コプリック)斑、顔面を始め上部から下方へ全身に及ぶ発疹が生じます。発疹は爪甲大までの浮腫性紅斑で、全身に出ます。激しい咳・咽頭痛の呼吸器症状、下痢・嘔吐・腹痛など消化器症状も特徴です。数日で解熱し、全身症状は徐々に軽快します。感染力があるのは発熱による発症から発疹出現後4~5日です。合併症がなければ、8~10日で回復します。
 治療は対症療法で、補液、高熱にはアセトアミノフェン投与です。
 今でも死亡者が出るくらい怖い感染症です。何よりも予防接種でかからないようにすべきです。

このページの先頭へ