Q20学校や会社へ行ってもいいですか?
疾患によります。学校感染症第一種は特別施設に隔離され、治癒するまで学校・会社を休まねばなりません。
特に問題になるのが「学校保健安全法」の中に定められた学校感染症の第二種および第三種(その他の感染症)です。
第二種に関しては詳細に学校保健安全法施行規則で決められています。
法で定められた学校感染症第二種の出席停止期間
学校感染症 出席停止期間の基準
インフルエンザ | 発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日(幼児にあっては、3日)を経過するまで |
百日咳 | 特有の咳が消失するまで、または5日間の適正な抗菌性物質製剤による治療が終了するまで |
麻疹 | 解熱した後3日を経過するまで |
流行性耳下腺炎 | 耳下腺、顎下腺または舌下腺の腫脹が発現した後5日を経過し、かつ全身状態が良好になるまで |
風疹 | 発疹が消失するまで |
水痘 | すべての発疹が痂皮化するまで |
咽頭結膜熱 | 主要症状が消退した後2日を経過するまで |
結核 | 病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまで |
髄膜炎菌性髄膜炎 | 病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまで |
第三種に属しているその他の感染症に関しては定められておらず、学校・保育所・幼稚園の現場でとまどうことがあります。そこで、日本臨床皮膚科医会、日本小児皮膚科学会、日本皮膚科学会および日本小児感染症学会が統一見解を出しました。このほかの疾患に関しては、診察医、学校医、校長または施設長が判断決定します。成人に関しては前述の法律および決まりに準じます。
保育園、幼稚園、学校への出席の可否
学校感染症(第三種その他の感染症)に関する統一見解 児童生徒・保護者向け
皮膚の学校感染症について
お子さんとその保護者さんへ
保育園・幼稚園・学校へ行ってもよいか? 休まなければならないか?
1)手足口病:手足の水ぶくれが消えて、口内炎が治っても、便の中には原因のウイルスが長い間出てきます。トイレで用を済ませた後は手洗いをきちんとしましょう。口内の発疹で食事をとりにくい、発熱、体がだるい、下痢、頭痛などの症状がなければ、学校を休む必要はありません。
2)伝染性紅斑(りんご病):顔が赤くなり、腕や腿、体に発疹が出たときには、すでにうつる力が弱まっていることから、発熱、関節痛などの症状がなく、本人が元気であれば、学校を休む必要はありません。また、いったん消えた発疹は日光に当たったり、興奮したり、入浴後などに再び出てくることがありますが、これらは再発ではありませんので心配いりません。
3)頭虱(あたまじらみ)症:互いに触れ合って遊ぶ機会の多い幼児・小児には最近ではよく発生します。発生した場合はその周囲がみんな一斉に治療を始めることが大切です。頭虱は決して不潔だから感染したのではありません。頭虱だからと差別扱いしてはいけません。学校を休む必要はありませんが、できるだけ早く治療を受けてください。
4)伝染性軟属腫(みずいぼ):幼児・小児によく生じ、放っておいても自然に治ってしまうこともありますが、それまでには長期間を要するため、周囲の小児に感染することを考慮して治療します。プールなどの肌の触れ合う場ではタオルや水着、ビート板や浮き輪の共用を控えるなどの配慮が必要です。この疾患のために、学校を休む必要はありません。
5)伝染性膿痂疹(とびひ):水ぶくれや糜爛(びらん)からの浸出液を触ったり、引っ掻いたりすると、中の細菌で次々にうつります。特に鼻の入り口には原因の細菌が沢山いるので鼻をいじらないようにしましょう。病変が広範囲の場合や全身症状のある場合は学校を休んでの治療を必要とすることがありますが、病変部を外用処置して、きちんと覆ってあれば、学校を休む必要はありません。
平成22年7月
2)伝染性紅斑(りんご病):顔が赤くなり、腕や腿、体に発疹が出たときには、すでにうつる力が弱まっていることから、発熱、関節痛などの症状がなく、本人が元気であれば、学校を休む必要はありません。また、いったん消えた発疹は日光に当たったり、興奮したり、入浴後などに再び出てくることがありますが、これらは再発ではありませんので心配いりません。
3)頭虱(あたまじらみ)症:互いに触れ合って遊ぶ機会の多い幼児・小児には最近ではよく発生します。発生した場合はその周囲がみんな一斉に治療を始めることが大切です。頭虱は決して不潔だから感染したのではありません。頭虱だからと差別扱いしてはいけません。学校を休む必要はありませんが、できるだけ早く治療を受けてください。
4)伝染性軟属腫(みずいぼ):幼児・小児によく生じ、放っておいても自然に治ってしまうこともありますが、それまでには長期間を要するため、周囲の小児に感染することを考慮して治療します。プールなどの肌の触れ合う場ではタオルや水着、ビート板や浮き輪の共用を控えるなどの配慮が必要です。この疾患のために、学校を休む必要はありません。
5)伝染性膿痂疹(とびひ):水ぶくれや糜爛(びらん)からの浸出液を触ったり、引っ掻いたりすると、中の細菌で次々にうつります。特に鼻の入り口には原因の細菌が沢山いるので鼻をいじらないようにしましょう。病変が広範囲の場合や全身症状のある場合は学校を休んでの治療を必要とすることがありますが、病変部を外用処置して、きちんと覆ってあれば、学校を休む必要はありません。
平成22年7月
日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会、日本皮膚科学会、日本小児感染症学会