限局性強皮症が妊娠や出産に影響することは一般的にありません。なお、限局性強皮症には約30%程度の頻度で抗リン脂質抗体が陽性になることが知られています。抗リン脂質抗体の有無は血液検査で調べることができます。この抗体が陽性となる場合、習慣性流産の原因となる可能性があります。出産年齢の女性で事前に抗リン脂質抗体陽性が分かっている場合は、妊娠が判明した時点で産科と連携して慎重に経過を見ていく必要があります。
一方、妊娠を契機に限局性強皮症の症状が悪化する場合が稀ながらあります。妊娠中も限局性強皮症の経過を慎重に見ていく必要があります。