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膠原病と類縁疾患

Q1全身性強皮症とはどんな病気ですか?

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 強皮症には全身性強皮症と限局性強皮症があり、両者は全く異なる疾患ですので、この区別がまず重要です。限局性強皮症は皮膚だけの病気で、内臓を侵さず、心配のない病気です。ただし、患者さんによっては顔や四肢に変形が起きる場合もありステロイド内服などの治療が必要となる場合もあります。一方、全身性強皮症は皮膚や内臓が硬くなる変化(硬化あるいは線維化といいます)が特徴です。限局性強皮症の患者さんが、医者から単に病名は「強皮症」とだけいわれて、全身性強皮症と間違えて不必要な心配をしていることがしばしばありますので注意が必要です。

 さて、全身性強皮症はいわゆる膠原病に属する病気です。膠原病とは何でしょうか?膠原病とは、体の2つ以上の臓器に同じ病気の変化が起こるものを言います。全身性強皮症の場合には、硬くなる変化(線維化と言います)が皮膚、肺、消化管、腎臓などの臓器に起こってきます。膠原病には、全身性強皮症の他に、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎など様々な病気があり、それぞれ診断や治療に大きな違いがありますので膠原病と全身性強皮症を混同しないようにして下さい。因みに、限局性強皮症は膠原病には分類されません。

全身性強皮症


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