Q5自己免疫とは何ですか?
全身性強皮症は自己免疫疾患といわれています。では自己免疫とは何でしょうか。例えば、健常人が細菌などに感染すると、抗体という、いわば細菌を破壊するミサイルが作られて、それによって感染が治癒します。ところが、全身性強皮症ではどういうわけか細菌ではなく、自分に対して抗体(自己抗体といいます)が作られて自分の体を壊してしまいます。これが自己免疫です。全身性強皮症の一部は自己免疫でおきると考えられているのです。全身性強皮症では、自己抗体は症状が起こる前に血液中に現れてくることが明らかとなっています。従って、自己抗体は全身性強皮症の病気の成り立ちに深く関わっていることは疑いありません。しかし、この自己抗体が実際にどのようにして全身性強皮症の症状を引き起こしているかについては、実はまだよくわかっていないのです。