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膠原病

Q10どんな症状ではじまるのですか?

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 全身性強皮症患者さんの80%以上はレイノー症状と呼ばれる症状で始まります。レイノー症状は、冷凍食品などの冷たい物を触ったり、冷たい外気にさらされたりしたときに指が突然真っ白になる症状です。患者さんによっては白くはならずに、紫色になることもあります。暖めると元に戻りますが、手全体が真っ赤になった状態が続くこともあります。朝起きたときに、手指がこわばるという症状が同時に起こることもしばしばあります。症状の比較的軽い全身性強皮症の患者さんでは、皮膚硬化がはっきりとわかるまでにレイノー症状だけが十年以上も続くことがあります。
 レイノー症状は全身性強皮症以外の他の膠原病でも起こり、膠原病共通の症状といってもいいぐらいですので、レイノー症状があるからといって、すぐ全身性強皮症というわけではありません。また、健康な人でも数パーセントでレイノー症状をもっているといわれています。ですから、レイノー症状があるからといって、すぐに膠原病というわけでもないことに注意して下さい。レイノー症状に加えて、他の症状や検査所見を参考にして全身性強皮症の診断を進めていきます。強皮症によるレイノー症状を疑う重要な皮膚の変化が爪上皮出血点と呼ばれるものです(図1)。爪上皮出血点は指の爪の甘皮の部分にみえる黒い出血点のことです。レイノー症状に加えて、これがあれば、強皮症が疑われますので、さらに詳しい血液検査が必要となります。爪上皮出血点は患者さん自身で確認することができますので、レイノー症状のある方は自分でチェックして下さい。
 レイノー症状ではなく、直接皮膚硬化で発症することもあります。その場合、最初は手指のむくみ感や腫れとして気づき、次第にはっきりとした手指の皮膚硬化となり、その後、手背、前腕、上腕そして胸へと体の中心方向へ拡大していきます。その他には、朝に生じる手指のこわばり、胸焼け・胸のつかえといった逆流性食道炎(胃酸が食道へ逆流して起こるものです)の症状などで発症することもあります。

図1

全身性強皮症患者さんに見られた、爪の根元の甘皮に黒い点(爪上皮出血点)。

図1

全身性強皮症


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