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膠原病と類縁疾患

Q13頭頸部の限局性強皮症と診断されました。どのような合併症があり、どんな検査を受ける必要があるのでしょうか。

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 頭頸部の限局性強皮症では、脳病変による症状(てんかん、片頭痛、神経痛、麻痺、痙攣など)、眼症状、歯の症状を合併する場合があります。また、これらの合併症は自覚症状を伴わずに潜在的に存在する場合があり、経過中に症状が顕在化してくることもあります。したがって、頭頸部の限局性強皮症と診断された場合は、これらの合併症の有無について諸検査で調べておく必要があります。具体的には、脳病変についてはCT、MRI、脳波、SPECTなどの検査を行います。異常所見がみられる場合は、脳神経内科や脳神経外科を受診し、定期的な受診の必要性や治療の適応について専門医に検討してもらう必要があります。眼科合併症は眼瞼変形、眼瞼外反、ドライアイ、前部ブドウ膜炎、緑内障、上強膜炎、瞳孔散大、眼窩筋炎、眼球陥凹、虹彩萎縮、視神経網膜炎、網膜毛細血管拡張症、痙性斜視、偽乳頭水腫、屈折異常症など非常に多彩であり、診断時に眼科的合併症の有無について眼科で診察を受け、合併症がある場合は症状に応じて定期的な受診の必要性や治療の適応について検討していきます。歯科合併症については、特に小児発症例では歯列異常や歯牙萌出異常などがあり、歯科や口腔外科での治療が必要となる場合があります。診断時の検査で異常が認められない場合でも経過中に異常が出てくる場合があるので、定期的に診察を受ける必要があります。

限局性強皮症


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