膠原病が病理学的変化からつけられた名称であるのに対し、リウマチ性疾患という言い方は、関節や筋肉が痛む病気の総称で、非常に広い範囲を含みます。例えば、年を取ると多くの方がリウマチ性疾患になるという言い方は、ある意味では正しい表現です。また、膠原病や代表的リウマチ性疾患の関節リウマチは、自分の体の成分に抗体が出来る自己免疫疾患という性格があります。結合組織に病理学的に異常がみられる病気は結合組織病という名称が使われます。つまり、膠原病とは、病理学的には結合組織病、臨床免疫学的には自己免疫疾患、臨床的にはリウマチ性疾患といえます(図1)。
図1 膠原病の三つの側面