細胞の核の成分と反応する抗体のことで膠原病の多くの患者が陽性となりますが、健康な人でも20%位の人が陽性となります。水痘や麻疹などウイルスや細菌に感染した場合、生体内で抗体が作られ、そのウイルスや細菌に対する抵抗力ができますが、人間の体は自分の体の構成成分に対しては抗体が出来ないような仕組みがあります。これは自分の体を「自己」と判断して免疫の対象から除外しているからです。膠原病では自分の体を「自己」と判断できず、自分の細胞の核に対して抗体が産生されてしまいます。その結果、自己抗体が自分の体を壊す結果となり、病気が起こります。しかし細胞の核には多くの成分があり、ある成分に対する抗体が出来ても無害なことも多く、抗核抗体が陽性なだけでは膠原病とは診断出来ません。