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白癬(水虫・たむしなど)

Q16高齢者には足白癬・爪白癬が多いですか?

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 病院で得られた足白癬の集計では、20歳を過ぎると足白癬患者数が急増します。これは、社会人になると靴を履く機会、時間が増え、また仕事上自分で勝手に靴の脱ぎ履きをしにくくなるなど足をめぐる環境が悪化すること、そして付着した白癬菌が足で増殖できる時間が増えることが増加につながると考えられます。さらに同居人に足白癬患者がいれば、年齢とともに感染機会が増えるので、足白癬になる可能性は高くなります。しかし定年などで靴を履く機会が減ってくれば足の環境も改善し、正しく治療をすれば間違いなく治癒していくため、高齢者ではかえって減少する傾向があります。一方高齢者では爪の伸びが遅いため爪白癬になりやすく、治癒まで長期間の治療が必要で、適切な治療を受けない限り自然に改善する傾向もありません。したがって高齢者では爪白癬の割合は増加することになり、90歳を超える男性では半数以上が爪白癬との調査があります。

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