Q23爪白癬(爪の水虫)の治療はどのようにするのですか?
爪の表面だけに白癬菌が寄生し、爪の表面が白くなっている場合、病巣が爪の先端部に限局する場合は、そこを削り取って爪用外用薬をつければ治癒が期待できます。しかし爪が厚くなり、黄~白色に濁る爪白癬は飲み薬での治療が中心になります。基礎疾患や副作用などで以下の薬の内服ができない場合は濁った爪を爪切りやヤスリなどでできるだけ取り除き、外用剤を使用しますが、治癒まで至らないこともしばしばです。飲み薬にはイトラコナゾール、テルビナフィン、ラブコナゾール (ネイリン)があり、ネイリン以外はジェネリック薬が発売されています。イトラコナゾールは他の薬剤との飲み合わせに特に注意が必要で、またこれら3剤とも肝機能などの副作用の出現を避けるために、治療前と治療開始後2カ月は月1回の血液検査を行いながらの内服になります。イトラコナゾールは1週間内服して、その後3週間休薬、これを1パルスとして、3回繰り返すパルス療法があります。テルビナフィンは1日1回1錠を6カ月は毎日内服、ネイリンは1日1回1錠を12週間内服した時点で、改善の度合いを観察し、治療法の評価をすることになります。上で述べたジェネリック薬の中には血中濃度が十分上がらず、効果が不十分な場合も知られています。